第4 3 未承認薬・適応外薬等に関する情報提供

Q(質問)

医師又は薬剤師から適応外で医薬品を使用した場合における保険診療の可否に関する情報を求められた場合、当該医薬品について、単に、厚生労働省のウェブサイト「公知申請に係る事前評価が終了した適応外薬の保険適用について」に掲載されていることや、社会保険診療報酬支払基金のウェブサイト「審査情報提供事例(薬剤)」に掲載されていることを情報提供することは可能か。 https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/topics/110202-01.html https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/teikyojirei/yakuzai/index.html

A(厚生労働省の回答)

差し支えない。

So what(意味すること): 適応外使用の保険適用可否について、厚労省や支払基金の公的ウェブサイトへの掲載事実を案内することは認められる。掲載事実の案内に留めることがポイントであり、独自の保険適用解釈を付け加えることは別問題となる。

So why(なぜそう定めるか): 公的機関が公開した情報を指し示すことは客観的事実の共有であり、製造販売業者が独自に保険適用を判断・主張することとは性格が異なるため、差し支えないと整理された。

解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意

適応外使用時の保険診療可否は、製造販売業者が独自に判断・主張できる事項ではなく、公的機関(厚生労働省、社会保険診療報酬支払基金等)の判断に基づく事項である。Q14が差し支えないとしているのは、製造販売業者が当該公的ウェブサイトへの「掲載事実」を案内することに限られる。これは客観的な事実の共有であり、製造販売業者による保険適用の主張・保証とは性質が異なる。

典型場面は、医師が「この適応外の使い方は保険請求できるか」と問うケースである。公知申請に係る事前評価が完了した適応外薬であれば厚労省ウェブサイトに掲載されており、そのURLや掲載内容を案内することは認められる。支払基金の「審査情報提供事例(薬剤)」に関しても同様であり、当該適応外使用が審査情報提供事例として収載されている事実を案内することができる。

実務上で注意が必要なのは、「差し支えない」の対象がウェブサイトへの掲載事実の案内に限定されている点である。例えば「これは公知申請が完了しているので保険請求できます」という解釈・断言を加えることは許されない。保険適用の最終判断は審査機関が行うものであり、製造販売業者が独自に適用の可否を解釈して医師・薬剤師に伝えることは、誤った保険請求行為を誘導するリスクを持つ。公的情報の所在を案内するに留めることが、この回答の本質的な境界線である。

出典: 厚労省 販提G Q&A(その4) 事務連絡 令和6年2月21日 Q14