第1 3 販売情報提供活動の原則(1)
Q(質問)
①において、「提供する医療用医薬品の効能・効果、用法・用量の情報は承認された範囲内のものであること」とされているが、この限定がかかるのは自社医薬品に限るとの理解でよいか。
A(厚生労働省の回答)
その理解で差し支えない。なお、自社医薬品の比較試験等のデータを用いる場合において、当該試験における対照薬、併用薬、前治療薬、参照薬等である他社医薬品の承認外の使用を推奨することは認められない。
So what(意味すること): 承認範囲内という制限は自社製品の情報に適用される。ただし比較試験データを使う際に、対照薬等の他社品について承認外の使い方を推奨することは別途禁止される点に注意が必要。
So why(なぜそう定めるか): 自社品以外の用法・用量まで規制すると情報提供の実務が過度に制約されるが、比較試験の文脈で競合他社品の適応外使用を推奨することは患者安全上問題があるため、個別に禁止事項として明記された。
解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意
自社品の承認外情報を提供することの禁止は理解されやすいが、他社品の情報を含む比較試験データを用いる場面での取り扱いはより複雑である。このQ&Aは「自社品の承認範囲という制限は他社品には原則適用されない」と確認しつつ、比較試験の文脈で他社品の承認外使用を推奨することを別途禁止することで、実務上の誤用を防ぐ二段構えの整理を行っている。
具体的な場面として、自社品と対照薬との比較試験において、対照薬がその承認用量を超えた高用量で使用されていたデータを引用する場合がある。対照薬の高用量使用に言及すること自体は避けられないとしても、「この用量でもXX社品は問題ない」等と他社品の承認外使用を肯定的に評価するような文脈で提示することは認められない。
実務上注意すべきは、比較試験において対照薬・参照薬・前治療薬として登場する他社品の用法・用量が日本の承認外である場合の取り扱いである。海外の試験データを引用する際には特にこの点を確認する必要があり、他社品の承認外使用が試験設計に組み込まれているデータを提示する際には、その使用が日本の承認範囲外であることを明記した上で当該使用を推奨しない表現を用いることが求められる。
出典: 厚労省 販提G Q&A(その1) 事務連絡 平成31年2月20日 Q10