第2 5 モニタリング等の監督指導の実施
Q(質問)
販売情報提供活動のモニタリングについて、定期的なモニタリングや審査・監督委員会への販売情報提供活動の実施状況の報告の頻度等の目安はあるか。
A(厚生労働省の回答)
本ガイドラインを遵守した適切な販売情報提供活動が行われることを担保できるよう、各社の販売情報提供活動等の状況に応じて、適切なモニタリング計画を策定し、運用すること。
So what(意味すること): 頻度の全社一律基準は設定されていない。各社はリスクの高い活動領域や過去の違反実績を踏まえてモニタリング計画を自社設計し、定期的に見直す必要がある。
So why(なぜそう定めるか): 企業規模・製品特性・活動形態が異なるため、一律の頻度基準では形式的な実施に終わり、実質的なコンプライアンス担保にならないため。
解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意
モニタリング頻度の目安がないことを明示するこのQ&Aは、各社がリスクベースアプローチでモニタリング計画を策定することを求めている。画一的な基準を設けない理由は、企業規模・製品特性・活動形態・過去の違反実績等が多様であるため、一律の頻度基準が形式的な遵守(「年4回やれば良い」という発想)を生むリスクを避けるためである。監督官庁は頻度よりも「計画の合理性と実績」を見る。
典型的な適用場面として、大量の担当者を抱える大手企業では、地域・製品・活動種別等でリスク分類を行い、高リスク区分では月次、低リスク区分では四半期のモニタリングを行うリスクベース計画を策定するケースがある。一方、小規模企業では担当者全員を同一頻度でモニタリングすることも現実的な選択肢となる。いずれの場合も、モニタリング計画の策定過程・実施記録・是正措置の実施状況を文書化しておくことが求められる。
誤りやすい点は、モニタリングを「問題を発見するための手続き」としてのみ設計し、結果の活用(フィードバック・教育・手順書改訂)との連動を設計しないケースである。モニタリングで問題が発見されても、是正措置が実施されず同じ問題が繰り返される場合、監督官庁からは「モニタリングを実施しているが機能していない」と評価される。モニタリング計画には発見事項を活かすためのPDCAサイクルを組み込み、委員会への定期報告と連動させることが実効的な体制整備につながる。
出典: 厚労省 販提G Q&A(その1) 事務連絡 平成31年2月20日 Q29