第4 3 未承認薬・適応外薬等に関する情報提供

Q(質問)

医師又は薬剤師から治療ガイドラインに関する情報を求められた場合、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインに関するQ&A(その2)」のQ10において示されている適応外薬や国内では認められていない用法・用量に関する情報に加えて、国内未承認薬の情報が含まれている場合でも情報提供可能か。

A(厚生労働省の回答)

当該治療ガイドラインに未承認薬に関する情報が含まれることを明確に伝え、当該治療ガイドラインに関する情報を本ガイドラインの条件に従って提供することは差し支えない。

So what(意味すること): 国内未承認薬を含む治療ガイドラインでも、「未承認薬の情報を含む」旨をあらかじめ明示し、ガイドラインの条件(提供先限定等)を守れば提供できる。

So why(なぜそう定めるか): 未承認薬情報を含む事実の事前告知が医療関係者の誤認防止に不可欠であり、その告知を義務付けることで提供を認める仕組みとしている。

解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意

Q&Aその2 Q10は、適応外薬や国内未承認の用法・用量を含む治療ガイドラインの提供条件をすでに定めていた。Q4のQ13はそれをさらに拡張し、国内未承認薬(効能・効果自体が国内で認められていない薬剤)に関する情報を含む場合も、一定条件のもとで提供できることを確認した。その条件は「未承認薬情報が含まれることを明確に伝えること」と「本ガイドラインの条件に従うこと」の2点に集約される。

典型場面は、国際的な治療ガイドライン(例:欧米の学会が策定したガイドライン)に言及した医師が、そのガイドライン全文の提供を求めるケースである。当該ガイドラインが日本国内未承認薬を第一選択薬として推奨している場合でも、「このガイドラインには国内未承認の薬剤に関する情報が含まれています」と明示した上で提供することは差し支えない。ただし、その薬剤への処方を促す意図での強調提示は別途禁止される行為に該当する。

実務上の誤りとして、ガイドライン全体のコピーを渡す際に国内未承認薬の記載部分を削除・墨塗りする対応が見られる。この対応は科学的文脈の一部を意図的に隠蔽することであり、情報の正確性・完全性の観点から問題がある。むしろ、未承認薬情報を含む事実を事前に明示した上でガイドライン全体を提供し、医療関係者が国内外の規制状況を正確に理解できる情報提供を行うことが、ガイドラインの趣旨に沿っている。

出典: 厚労省 販提G Q&A(その4) 事務連絡 令和6年2月21日 Q13