第2 2 社内体制の整備

Q(質問)

複数の部署や組織の集合体で販売情報提供活動資材の審査や、販売情報提供活動のモニタリング・指導等を行い、その適切性を担保している例もあることから、本ガイドラインの趣旨に沿って各社が裁量をもって組織を設計することが許容されるか。

A(厚生労働省の回答)

「販売情報活動監督部門」を構成する部署や人員については、既存の組織を活用して構成することは差し支えない。

ただし、「販売情報活動監督部門」の組織、構成員及び責任者等は、明確にされている必要がある。

So what(意味すること): 既存の複数部署を束ねて監督部門を構成すること自体は認められるが、その場合でも組織図・構成員名簿・責任者名の文書化が必須となる。

So why(なぜそう定めるか): 責任の所在が曖昧なまま複数部署に分散すると、違反発生時の対応が遅れ、行政対応にも支障が生じるため。

解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意

監督部門の組織構成に関するこのQ&Aは、ガイドラインが新たな専任組織の設置を義務付けているわけではなく、既存の組織を束ねて監督機能を果たすことを許容している点を確認するものである。法令が「形式」ではなく「機能」を求めていることの現れであり、特に規模の小さな企業にとって、大きな制度的コストなく体制整備を進めるための根拠となる。

典型的な適用場面として、法務部・薬事部・コンプライアンス部の三部署が合議体として「販売情報提供活動監督委員会」を構成し、これを監督部門として機能させるケースがある。この場合、三部署のどの役職者が監督部門の最終責任者であるかを組織規程・業務分掌規程に明記し、行政からの照会があった際に一元的に対応できる窓口を明確にしておく必要がある。

実務上の落とし穴は、「複数部署が関与している」という事実をもって責任の所在が分散しているように見なされるリスクである。行政指導や是正措置の場面では、「どの部門の誰が最終責任を負うのか」が問われる。このため、複数部署で構成する場合でも、単一の「監督部門責任者」を任命し、その者の役職・氏名を内部文書および関係部署への通知文書に明記することが不可欠である。形式的な名称や委員会の設置だけでは不十分で、意思決定フローと責任帰属が文書上も実態上も一致していなければならない。

出典: 厚労省 販提G Q&A(その1) 事務連絡 平成31年2月20日 Q22