第2 8 苦情処理
Q(質問)
外部からの問合せ窓口として既に会社ホームページやお客様相談室等がある場合は、そうした窓口を活用した上で、販売情報提供活動に関する苦情が適切に販売情報提供活動監督部門に報告されるよう対応することでよいか。
A(厚生労働省の回答)
差し支えない。ただし、販売情報提供活動に関する苦情について、その他の苦情と明確に区別して適切に対応するように留意すること。
So what(意味すること): 既存のお客様相談室等を転用することは可能だが、販促活動に関する苦情を他の苦情と区分して受け付け・記録し、監督部門に確実にエスカレーションする運用フローを文書化しておく必要がある。
So why(なぜそう定めるか): 販促活動への苦情が一般クレームに紛れて処理されると、監督部門が把握できず、問題行動の再発防止につながらないため。
解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意
既存の顧客相談窓口を転用することを認めるこのQ&Aは、実務的な利便性を認めつつも、「販促活動に関する苦情を他の苦情と区別して対応する」という実質的条件を課している。これは、販促活動への苦情が一般的な製品クレームや副作用報告と混在すると、監督部門への適切なエスカレーションが機能しないリスクを回避するためである。
典型的な適用場面として、既存のメディカルインフォメーション部門(MI部門)を窓口として活用しつつ、受け付けた問い合わせの中から販促活動に関する苦情を識別・記録し、定期的に監督部門に報告する運用フローを設計するケースがある。MI部門と監督部門の間の情報フローを明確にし、苦情の件数・内容・対応状況を監督部門が定期的に把握できる報告体制を整備することが必要である。
境界線として問題となるのは、「苦情」と「一般的な製品情報の問い合わせ」の区別が現場で曖昧になるケースである。たとえば、「担当者からX薬の用法用量について誤った説明を受けた」という申し出は、製品情報の問い合わせではなく販促活動に関する苦情として識別すべきである。この識別精度を高めるには、窓口担当者への教育訓練と、疑義が生じた場合に監督部門に照会する仕組みが不可欠となる。識別漏れを防ぐためのダブルチェック体制を手順書に組み込むことが望ましい。
出典: 厚労省 販提G Q&A(その1) 事務連絡 平成31年2月20日 Q34