第1 2 適用範囲等(2)
Q(質問)
「疾患を啓発(一般人を対象とするものを含む。)することも含まれる」とあるが、一般人に対して、広告の三要件に該当せず、適正広告基準に従って行う疾患啓発活動は、本ガイドラインの適用範囲外と考えてよいか。
A(厚生労働省の回答)
疾患啓発を装って投薬治療をことさらに推奨するなどのおそれもあり、2の(2)で明記しているとおり、本ガイドラインの対象としている。
So what(意味すること): 一般向け疾患啓発活動は広告三要件を満たさない場合でも販提Gの対象となる。「疾患啓発」の名目で投薬治療を殊更に推奨する行為が想定されているため、適正広告基準への準拠だけでは免除されない。
So why(なぜそう定めるか): 疾患啓発は本来有用な活動だが、製薬企業が実施する場合は自社製品の需要喚起につながるリスクがあり、広告三要件を外れたとしても販促効果を期待した行為として規制対象とされた。
解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意
疾患啓発活動(Disease Awareness Campaign)は、患者の早期受診・早期診断を促すことで公衆衛生上の便益をもたらす面がある。しかし製薬企業が特定の疾患領域に絞って疾患啓発を実施する場合、その疾患に対応した自社品の処方機会を増やすことへの期待が背景にあることは否定しにくい。適正広告基準への準拠という形式的な要件を満たしていても、販促効果を期待した活動としての実態は排除されないため、販提Gの対象とされた。
典型的な場面として、ある慢性疾患に関するスクリーニング検査の受検を一般向けに呼びかけるキャンペーンを製薬企業が資金提供・主導して実施するケースがある。表面上は早期発見・早期治療の推進であっても、診断確定後の治療選択において自社品が選ばれることを期待した活動として位置づけられる。
誤りやすい点は、「一般人向けだから規制対象は医療関係者への情報提供とは別建て」という理解である。販提Gは「一般人を対象とするものを含む」と明記しており、対象が医療関係者か一般人かを問わない。また「疾患啓発」という名目を前面に出しつつ投薬治療をことさらに推奨する内容になっていないかどうかを、資材設計の段階から確認する必要がある。
出典: 厚労省 販提G Q&A(その1) 事務連絡 平成31年2月20日 Q5