第1 2 適用範囲等(2)
Q(質問)
「販売情報提供活動」の定義で記された「その販売促進を期待して」とは、広告該当性の三要件にある顧客誘引性(「顧客の購入意欲を昂進させる意図が明確であること」)と同義と考えてよいか。
A(厚生労働省の回答)
本ガイドラインは、明確な虚偽誇大とまではいえないものの不適正使用や誤使用を助長すると考えられる行為など、広告該当性を判断することが難しい広告又は広告類似行為も対象に、現状を改善するために策定したものである。
このため、広告類似行為も対象とするものとして、「その販売促進を期待して」は、顧客誘引性を包含するものであり、両者は必ずしも同義ではない。
So what(意味すること): 「販売促進を期待して」は顧客誘引性よりも広い概念であり、広告三要件を満たさない広告類似行為も販提Gの対象に入る。自社に有利な情報を選択的に提供するだけでも該当しうる。
So why(なぜそう定めるか): 薬機法上の広告規制が及ばない「グレーゾーン」の活動が不適正使用を助長している実態を是正するため、規制範囲をより広く設定する趣旨で策定された。
解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意
薬機法における広告規制は、①顧客誘引性(購入意欲を昂進させる意図が明確)、②特定性(特定の商品名・製品が特定できる)、③認知性(一般人が認知できる状態での伝達)という三要件を全て満たす行為に適用される。販提Gはこの三要件を満たさない「広告類似行為」、とりわけ三要件のうち一つないし二つを欠くために薬機法の広告規制が直接及ばないグレーゾーンの活動まで対象を広げた点が核心的な特徴である。
典型的な適用場面としては、特定の疾患領域に関する「教育的」なセミナーを製薬企業が提供しつつ、その内容が自社品の臨床的位置づけを強調するものになっている場合が挙げられる。商品名を前面に出さず疾患情報や治療方針の解説を中心としているため広告三要件を満たさないとされる場合でも、販促効果を期待した活動であれば販提Gの規制対象となる。
実務で誤りやすいのは「広告に該当しないので規制されない」という二項対立的な思考である。「販売促進を期待して」という文言は、顧客誘引性よりも広い概念として明確化されており、購入意欲を直接昂進させる意図が明確でない活動も包含する。資材や情報提供の形式・内容が販売促進効果を生み出すかどうかという実質で判断されるため、広告非該当の確認だけでは販提Gへの適合を担保できない。
出典: 厚労省 販提G Q&A(その1) 事務連絡 平成31年2月20日 Q2