(10)複数の医療関係者への情報提供

Q(質問)

医師又は薬剤師から未承認薬・適応外薬又は国内では認められていない用法・用量に関する情報提供を求められ、本ガイドラインに従って情報提供している場所に、別の医師又は薬剤師が自分も情報提供を受けたいと同席した場合、情報提供が可能か。

A(厚生労働省の回答)

自分も情報提供を受けたいとして同席した医師又は薬剤師に対しても、その求めに応じて本ガイドラインの条件に従って情報提供することは差し支えない。

特に留意すべき項目:(3)

So what(意味すること): 情報提供中に別の医師・薬剤師が「自分も聞きたい」と同席を希望した場合、その求めに応じる形であれば同様の情報提供が可能。

So why(なぜそう定めるか): 同席者からの求めが成立していれば求めの原則(項目3)を満たすため、人数が増えても情報提供は適法となる。

解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意

本問は、一対一で開始した情報提供の場に第三者が加わってきた場合に、その第三者にも同一の承認外情報を提供できるかを問う。答えは「求めに応じて」であれば可能、という内容であり、求めの原則が人数の問題でなく「各自の求め」の問題であることを示している。

典型的な場面は、医師Aの求めに応じて担当者が適応外情報を説明していたところ、同じ診療科の医師Bが「私も聞かせてほしい」と同席を申し出たケースである。この時点で医師Bからの求めが成立するため、医師Bに対して同様の情報提供を行うことは問題ない。

誤りやすい点は、同席者が「聞いていた」だけで明示的な求めを表明していない場合の扱いである。単に同席していた、あるいは自然と聞こえてしまった、という状況では求めが成立しているとは言えない。また、複数人への一斉情報提供が「求めなき提供」に近い形になっていないかにも注意が必要であり、Q21(医局説明会での一括回答)の問題とも通じる。同席の求めは受動的な「聞こえてしまった」ではなく、能動的な「自分も提供を受けたい」という意思表示である必要がある。

出典: 厚労省 販提G Q&A(その2) 事務連絡 平成31年3月29日 Q20