第4 3 未承認薬・適応外薬に関する情報提供
Q(質問)
メディアセミナーやプレスリリースを通じた情報提供についても、本ガイドラインの適用を受けると考えてよいか。
A(厚生労働省の回答)
メディアセミナーやプレスリリースを通じた情報提供については、実際になされた活動により「販売促進を期待して」なされたか否かを個別に評価・判断されるものであるから、一律に本ガイドラインの適用から除外されるわけではない。
特に、一般人向けメディアが含まれる場合については、一般人向け広告に該当するおそれがあるため、慎重な対応が求められる。
So what(意味すること): メディアセミナー・プレスリリースだからといって自動的にガイドライン適用外にはならない。「販売促進目的か否か」の個別評価が必要であり、一般向けメディアへの露出を含む場合は広告規制との整合性も別途確認が必要になる。
So why(なぜそう定めるか): 形式(セミナー・リリース)ではなく実質(販売促進の意図)でガイドライン適用を判断する原則が貫かれているため、形式だけで適用外を主張することはできない。
解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意
メディアセミナーやプレスリリースへのガイドライン適用可否を問うこのQ&Aは、「情報提供の形式ではなく目的の実質によって判断する」というガイドラインの根本原則を改めて確認するものである。学術的体裁を持つメディアセミナーや「中立的情報提供」を標榜するプレスリリースであっても、その目的・内容・対象者が「販売促進を期待した活動」と評価される場合はガイドラインが適用される。
典型的な適用場面として、製品の新効能効果が承認された直後に、医療従事者向けメディアやニュースサービスを通じて当該製品のデータを紹介するメディアセミナーを開催するケースがある。このセミナーの内容・招待者・発表データの選択が特定製品の処方促進を目的とすると評価される場合、通常のMR活動と同様に監督部門による審査が必要となる。また、一般向けメディアが参加するセミナーでは、医薬品の一般向け広告規制との整合性を別途確認する必要がある。
誤りやすい境界線として、「学術論文の著者が発表者として登壇する場合」の扱いがある。外部専門家による発表であっても、企業が主催・費用負担し、発表内容や対象者を企業が実質的にコントロールしている場合は、企業の「販売情報提供活動」としてガイドラインが適用される。プレスリリースについては、製品の承認情報を事実のみで報じる場合と、当該製品の優位性を強調した記述が含まれる場合とでは判断が分かれる可能性があり、作成段階で監督部門または法務部門の確認を得ることが実務上の予防策となる。
出典: 厚労省 販提G Q&A(その1) 事務連絡 平成31年2月20日 Q37