(1)情報提供可能な未承認薬・適応外薬等に関する使用情報(効能・効果、用法・用量関係の情報)

Q(質問)

医師又は薬剤師から国内では承認されていない海外における効能・効果、用法・用量等に関する情報を求められた場合、どのような情報であれば情報提供可能か。

A(厚生労働省の回答)

A1と同様。

So what(意味すること): 国内未承認の海外効能・用法情報もQ1の回答と同じ条件が適用される。社内審査でガイドライン適合と判断した情報を、科学的根拠を示した上で、ネガティブ情報も含めて提供できる。

So why(なぜそう定めるか): 海外でのみ承認された情報であっても、国内の治療判断に役立つ可能性があるため、Q1と同一の安全基準のもとで提供を認める趣旨。

解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意

国内と海外の薬事承認にはタイムラグが存在し、FDA・EMAで承認されているが日本では適応外という状況は、腫瘍内科・循環器内科・神経内科など多くの専門領域で日常的に発生する。医師はこうした海外承認情報を治療判断の参考にしたいと考えるが、企業の情報提供が一律に遮断されれば、医師は独自の文献検索に頼らざるを得ず、情報の質や解釈にばらつきが生じる。Q2はこうした実態を踏まえ、Q1と同じ枠組みの下で海外の効能・用法情報の提供を許容している。

実務での典型例は、海外では特定の疾患に対して一次治療として承認されているが日本では同じ適応の承認がない薬剤の情報を、担当専門医から求められるケースである。この場合、FDA・EMAの審査報告書や海外の添付文書を科学的根拠として提供できるが、提供にあたっては「国内では承認されていない」という事実を明示することが前提となる。提供する情報から国内未承認であることを読み取れない構成は不適切であり、たとえ海外審査報告書の写しであっても、国内の承認ステータスを別途明記する必要がある。

誤りやすい境界として、「海外承認情報だから公開情報であり提供制限はない」という解釈がある。海外で公開されている情報であっても、それを医師に積極的に持参して説明する行為は「求め」なしには認められない。また、海外では複数の効能が承認されているが国内では一部のみという場合、国内未承認の効能に関する資料を「参考まで」として添付する行為も、求めのない自発的提供として禁止される。

出典: 厚労省 販提G Q&A(その2) 事務連絡 平成31年3月29日 Q2