(11)講演会、学会等における情報提供
Q(質問)
学会会場の展示ブースで、医師又は薬剤師から適応外薬又は国内では認められていない用法・用量に関する情報の提供を求められた場合、情報提供可能か。
A(厚生労働省の回答)
企業として本ガイドラインに適合し情報提供可能と判断した情報を、本ガイドラインの条件に従って情報提供することは差し支えない。
ただし、通常、学会会場の展示ブースにおける情報提供は販売情報提供活動の一環として行われていると考えられることから、問の状況においては、承認を受けていない効能・効果、用法・用量等に関する情報であることを明示し、より丁寧に、販売情報提供活動と切り分けて情報提供をすることが必要である。
特に留意すべき項目:(1)、(3)、(7)
So what(意味すること): 学会ブースでの適応外情報提供は可能だが、ブースが通常は販売情報提供活動の場と見なされるため、「これは承認外の情報である」と明示したうえで、プロモーション活動と明確に区分して提供する必要がある。
So why(なぜそう定めるか): ブースの文脈が販売促進と同一視されやすく、未承認情報との混同を防ぐため、明示と区分という追加の手続き(項目1・3・7)が義務付けられる。
解説 ── 背景・適用場面・実務上の注意
学会の展示ブースは企業にとって製品の認知向上を図る重要な場であり、ブース全体が販売情報提供活動の文脈に置かれている。本問はその文脈の中で承認外情報の求めに応じることの適法性を確認しつつ、「明示」と「切り分け」という追加の手続きが必要であることを明確にしている。
典型的な場面は、ブースで承認済み製品の説明をしていた担当者に対し、来訪した医師から「この薬は〇〇には使えないのか」と適応外に関する質問が出るケースである。この場合、企業として対応可能と判断した情報であれば回答できるが、「これは国内未承認の情報です」と口頭または書面で明示し、プロモーションの流れから明確に分離して対応する必要がある。
実務上の誤りとして多いのは、ブースのプロモーション資材に適応外情報が掲載されていたり、プロモーションの流れの中で承認外情報が自然に含まれてしまうケースである。また、複数の来場者が聞き耳を立てている環境では、Q20・Q21の複数人問題が同時に生じる可能性がある。学会ブースでの適応外対応は、ブースとは別の小スペースを使う、担当者を分ける、書面で対応する等、空間・担当者・資材の物理的な切り分けも有効な実務対応である。
出典: 厚労省 販提G Q&A(その2) 事務連絡 平成31年3月29日 Q23