AIと希少疾病 ── 基盤(総論) ── 2026-11-06
希少疾病の診断と創薬の基盤とAI
- AI-derived cardiothoracic structures and coronary artery calcification volumes on non-contrast CT as predictors of mortality in pulmonary hypertension抄録(全訳)
目的これらの値が肺高血圧症(PH)の予後をどの程度予測できるかを評価した。
方法:対象は、PHが疑われた患者である。いずれも心電図非同期の非造影胸部CTと右心カテーテル検査を1か月以内に受けていた。患者はASPIRE(Assessing the Spectrum of PH Identified at a Referral Centre)レジストリから後ろ向きに抽出した。検証済みの深層学習モデル2種で、心胸郭構造と冠動脈石灰化を領域分割し、容積を測った。予後との関連は、単変量と多変量のCox回帰で評価した。多変量解析では、患者背景、PHのサブグループ、REVEALスコアで調整した。
結果:620例を解析した。対象は620例で、平均年齢は64 ± 13歳、女性は62%であり、追跡中に388例が死亡した。内訳は次のとおりである。 ・肺動脈性肺高血圧症:202例 ・左心疾患に伴うPH(PH-LHD):84例 ・肺疾患に伴うPH:112例 ・慢性血栓塞栓性肺高血圧症:65例 ・分類不明のPH:9例 ・PHなし:148例 石灰化がみられた患者の割合は、右冠動脈(RCA)で45%、主幹部と左前下行枝(LAD)で67%、左回旋枝(LCX)で35%であった。 年齢・性別・PHサブグループで調整した多変量Cox回帰では、次の項目が死亡と独立して関連した。 ・右房(RA)容積:ハザード比 1.024(95% 信頼区間 1.009〜1.039、P = 0.001) ・RCAの石灰化:ハザード比 1.378(95% 信頼区間 1.113〜1.705、P = 0.003) ・主幹部とLADの石灰化:ハザード比 1.868(95% 信頼区間 1.441〜2.421、P < 0.001) ・LCXの石灰化:ハザード比 1.342(95% 信頼区間 1.084〜1.660、P = 0.007) REVEALリスクスコアでさらに調整しても、これらの関連は有意なままであった。ハザード比はRA容積 1.026、RCA石灰化 1.604、主幹部とLAD石灰化 2.339、LCX石灰化 1.576で、いずれもP < 0.001である。
結論:PH患者では、AIで求めたRA容積と冠動脈石灰化が、死亡リスクの上昇と独立して関連していた。 キーポイントただし、その値が予後にどれほど意味をもつかはまだはっきりしない。
所見:AIで求めたRA容積と冠動脈石灰化量は、PH患者の死亡を独立して予測した。患者背景、PHサブグループ、REVEALスコアで調整した後も、AIで測った右房容積と冠動脈石灰化の容積は、PH患者の死亡を独立して予測した。 関連性:CTからAIで自動的に測った値は、既存の臨床スコアに加えて、PHのリスク層別化を改善する予後バイオマーカーになりうる。既存の臨床スコアに加えて、PHのリスク層別化の改善に役立ちうる。
掲載誌の IF 相当:0.0(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-11-02 時点の値、2026-11-05 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Alnasser TN, Hokmabadi A, Sharkey M, Kiely DG, Alabed S, Swift AJ. AI-derived cardiothoracic structures and coronary artery calcification volumes on non-contrast CT as predictors of mortality in pulmonary hypertension. Eur Radiol Cardiovasc Thorac. 2026 Nov 4;1(1):14. doi:10.1007/s44449-026-00005-2.確認の範囲:抄録のみ確認