AIとがん研究 ── 前立腺がん ── 2026-11-05
前立腺がん 1 本。筆頭: PSMA PET-CT 画像で AI が完全自動定量した腫瘍体積と前立腺がんの全生存期間との関連
前立腺がんの治療・治験とAI
- Fully automated AI-based quantification of tumour volume on PSMA PET-CT images is associated with overall survival in prostate cancer.抄録(全訳)
はじめに:人工知能(AI)を用いたモデルで、陽電子放出断層撮影(PET)検査の腫瘍体積を定量できる。対象は、前立腺特異的膜抗原(PSMA)を用いた PET 検査である。しかし、こうして測った腫瘍体積に予後の情報が含まれるかは分かっていない。本研究の目的は、AI で測った腫瘍体積が前立腺がん患者の全生存期間と関連するかを調べることである。
方法:当センターで [18F]PSMA-1007 PET-CT を受けた患者を後ろ向きに組み入れ、5 年間追跡した。検査の理由は、前立腺がんの初回病期診断または生化学的再発(BCR)である。腫瘍体積は、著者らの研究グループが以前に開発した PSMA PET-CT 解析用の完全自動 AI モデルで自動定量した。手作業による修正は加えていない。前立腺・リンパ節・骨の腫瘍体積を算出し、総病変体積(TLV)としてまとめた。前立腺・リンパ節・骨の腫瘍量を求め、部位ごとの TLV として「腫瘍検出なし・低・高」に分けた。部位ごとの値を全身の TLV に合算し、三分位(低・中・高)に分けた。死亡率は Cox 回帰で比較し、年齢で調整した。
結果:最終解析の対象は 267 例で、うち 48 例(18%)が追跡期間中に死亡した。全身 TLV は、全体のコホート(P = 0.001)と初回病期診断コホート(P = 0.014)で死亡率と有意に関連した。BCR コホートでは統計的な有意差に達しなかった(P = 0.061)。
結論:PSMA PET-CT から完全自動の AI で求めた TLV は、全生存期間と関連していた。この結果は、AI による腫瘍定量が前立腺がんの予後バイオマーカーになりうることを示唆する。
掲載誌の IF 相当:1.2(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-11-03 時点の値、2026-11-04 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Wittgren J, Ingvar J, Enqvist O, Larsson M, Minarik D, Edenbrandt L, et al. Fully automated AI‐based quantification of tumour volume on PSMA PET‐CT images is associated with overall survival in prostate cancer. Clin Physio Funct Imaging. 2026 Nov 2;46(6):e70104. doi:10.1111/cpf.70104.確認の範囲:抄録のみ確認