AIとがん研究 ── 肝臓がん ── 2026-11-03
肝臓がんの治療・治験とAI
- MRI-based deep learning model for prediction of Ki-67 expression level in intrahepatic cholangiocarcinoma抄録(全訳)
Ki-67 の発現は、肝内胆管がん(iCCA)で有用な予後指標である。本研究は、MRI と臨床データから術前に Ki-67 発現を予測する、非侵襲的な深層学習(DL)モデルの開発を目的とした。磁気共鳴画像(MRI)と臨床データを用い、手術前に Ki-67 の発現を非侵襲的に予測する。2020年1月から2024年1月までの iCCA 患者を後ろ向きに調べた。免疫組織化学の結果に基づき、患者を二群に分類した。高発現群(Ki-67 > 50%)と低発現群(Ki-67 ≤ 50%)である。画像を取得したのち、腫瘍のセグメンテーションと前処理を行った。そのうえで、3D-ResNet10 ネットワークで MRI の特徴を抽出した。臨床特徴の抽出には、フィードフォワードニューラルネットワーク(FFN)を用いた。抽出した画像特徴と臨床特徴を統合し、軽量の分類器に入力して Ki-67 のレベルを予測した。DL モデルの性能は5分割交差検証で評価した。指標は正解率、適合率、感度、特異度、F1 スコア、曲線下面積(AUC)である。最終的に117例を対象とした(高発現群30例、低発現群87例)。臨床変数だけのモデルは、予測能が限られていた(平均 AUC 53.18 ± 14.60%)。MRI 特徴だけのモデルは特異度が高かった(86.14 ± 10.25%)が、感度は中程度にとどまった。これに対し、統合した DL モデルは、二つの単独モデルを有意に上回った。平均 AUC は 84.24 ± 8.82%、正解率は 87.17 ± 5.95%、特異度は 93.07 ± 9.35% だった。感度も 70.00 ± 19.44% と大きく改善し、F1 スコアは 73.42 ± 12.28% と良好だった。著者らは、造影 MRI と臨床パラメータを統合した非侵襲的な DL モデルを開発し、検証した。このモデルは iCCA の Ki-67 発現を正確に予測でき、優れた診断性能を示した。
掲載誌の IF 相当:2.6(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-21 時点の値、2026-10-22 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Wang C, Jin M, Zhang Y, Diao L, Shen X, Yin G, et al. MRI-based deep learning model for prediction of Ki-67 expression level in intrahepatic cholangiocarcinoma. Abdom Radiol. 2026 Oct 31 [Epub ahead of print]. doi:10.1007/s00261-026-05844-z.確認の範囲:抄録のみ確認