AIとがん研究 ── 胃がん ── 2026-11-07
胃がんの治療・治験とAI
- Preoperative human epidermal growth factor receptor 2 assessment in gastric cancer using radiomics and machine learning: A diagnostic meta-analysis抄録(全訳)
背景・目的:ヒト上皮増殖因子受容体2(HER2)は、胃がん(GC)の重要なバイオマーカーである。組織学的評価には、組織採取と空間的な不均一性による限界がありうる。本研究は、術前にHER2の状態を分類するラジオミクスモデルを評価した。
方法:PubMed、Cochrane Library、Embase、Web of Scienceを、各データベースの開始時から2024年11月7日まで検索した。検索は2026年8月10日まで更新した。重複は、Study_ID–Report_ID–Cohort_IDの索引で特定した。受信者動作特性曲線下面積(AUROC、C統計量)は、ランダム効果モデルを用いてロジット尺度で統合した。患者単位の診断精度は、二変量ランダム効果モデルで統合した。患者単位の診断精度は、2 × 2表が直接報告されたか整数で一意に再構成できた場合に限り、二変量ランダム効果モデルで統合した。研究の質と報告の評価には、RQS(ラジオミクス品質スコア)、PROBAST+AI(予測モデルのバイアスリスク評価ツール)、TRIPOD+AI(予測モデルの報告ガイドライン)を用いた。
結果:適格な報告は23件だった。内訳は、独立した研究20件と、対象が重複する関連報告3件である。モデル構築の対象は6,734例で、うちHER2陽性腫瘍は1,484例だった。統合AUROCは、訓練コホートで0.812(95% 信頼区間 0.763〜0.853、I² = 78.9%)だった。検証コホートでは0.821(95% 信頼区間 0.772〜0.861、I² = 46.3%)だった。検証コホートの造影CT(CECT)モデルでは、AUROCは0.824(95% 信頼区間 0.772〜0.866、I² = 55.5%)だった。診断精度のメタアナリシスでは、訓練コホート5件の統合感度は0.718、統合特異度は0.764だった。検証コホート4件では、統合感度0.714、統合特異度0.827だった。
結論:ラジオミクスモデルにより、術前にHER2の状態を判別できた。CECTはエビデンスの基盤が最も大きく、組織学的検査を補う研究用の手段になりうる。PET/CT、二重エネルギーCT(DECT)、深層学習は、さらに前向きの多施設検証が必要である。その際は、画像撮影法を標準化する必要がある。また、較正、決定曲線、臨床的有用性を漏れなく報告する必要がある。
掲載誌の IF 相当:2.3(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-11-05 時点の値、2026-11-06 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Ma H, Tang JW, Tang SZ, Zhu FZ, Yin JX, Zou SY, et al. Preoperative human epidermal growth factor receptor 2 assessment in gastric cancer using radiomics and machine learning: A diagnostic meta-analysis. World J Gastrointest Oncol. 2026 Nov 4 [Epub ahead of print]. doi:10.4251/wjgo.127294.確認の範囲:抄録のみ確認