AIとがん研究 ── 胃がん ── 2026-10-09

胃がんの治療・治験とAI
- Prognostic Model for Survival After Upfront R0 Gastrectomy in Peritoneal Oligometastatic Gastric Cancer.抄録(全訳)
目的:胃がん(GC)の腹膜転移は、一般に治癒できないと考えられている。望ましい戦略はコンバージョン手術だが、外科医は先行手術が必要な臨床場面にたびたび出会う。先行 R0 胃切除後の予後を予測する客観的な基準は、まだ定まっていない。 対象と方法 後ろ向きの多施設コホート研究である。PASS-META コホートと独立した検証用データセットから、2014〜2021 年に集めた 792 例のデータを解析した。最終解析には二つの群を含めた。リスク層別化の対象は、先行 R0 胃切除を受けた腹膜少数転移(P1/P2)の 80 例である。生存の比較には、R2 胃切除を受けたか胃切除を受けなかった対照 632 例を用いた。成分ごとの勾配ブースティング生存モデルを作り、8 項目のリスクスコアに簡略化した。
結果:機械学習(ML)モデルは、外部検証で高い識別能を示した(コンコーダンス指数 0.811(95% 信頼区間 0.677〜0.955))。モデルは患者を低リスク群と高リスク群に分け、両群の生存には有意な差があった(log-rank P < 0.001)。この層別は、全身化学療法の遵守状況に左右されなかった。低リスク群の 5 年生存率は 30% を超えた。高リスク群の生存率は、R2 胃切除または胃切除なしの患者と同程度だった。簡略化した 8 項目のリスク群は、ML モデルのリスク群とよく一致した(F1 スコア 0.975)。 結論このモデルは、腹膜少数転移を伴う GC の患者を、先行 R0 胃切除後の予後に応じて効果的に層別化した。前向きの検証は必要である。前向き検証は必要だが、この枠組みは客観的な予後の指針を与える。長期成績の良好な患者と、生存が非治癒的な治療と同程度の患者とを区別することで、術中の判断を支える可能性がある。
掲載誌の IF 相当:5.8(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-08 時点の値、2026-10-09 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Lee S, Roh YH, Shin HJ, Song JH, Kim SE, Lee IS, et al. Prognostic Model for Survival After Upfront R0 Gastrectomy in Peritoneal Oligometastatic Gastric Cancer. J Gastric Cancer. 2026;26(4):516. doi:10.5230/jgc.2026.26.e40.確認の範囲:抄録のみ確認