AIとがん研究 ── 乳がん ── 2026-10-13
乳がんの治療・治験とAI
- Moran's index habitat and peritumoral radiomics based on digital breast tomosynthesis for predicting Ki-67 status in breast cancer.抄録(全訳)
背景:乳がんの不均一性は、治療方針と予後を左右する重要な要因である。Ki-67 タンパク質は、細胞増殖の重要なマーカーである。その発現量は、腫瘍の悪性度・再発リスク・予後と密接に関わる。本研究の目的は、デジタル乳房トモシンセシス(DBT)に基づく統合ラジオミクスモデルを開発し、検証することである。このモデルは、ハビタット部分領域と腫瘍周囲の特徴量の両方を取り入れる。手術前に乳がんの Ki-67 発現状態を予測することを目指す。
方法:術前に DBT を受けた浸潤性乳がん患者 146 例を後ろ向きに登録した。患者は学習コホート(n=102)とテストコホート(n=44)に分けた。腫瘍内の領域は手動でセグメンテーションした。腫瘍周囲の領域(2、4、6 mm)は、マスクパディングにより自動で描出した。Moran's index(モラン指数)によるクラスタリングで、腫瘍を 4 つのハビタット部分領域に分けた。ラジオミクス特徴量は、腫瘍内領域、ハビタット部分領域、腫瘍周囲領域から抽出した。特徴量を選んだ後、機械学習アルゴリズムでラジオミクスモデルを作った。その後、複合モデルを構築した。このモデルは、ハビタット部分領域と腫瘍周囲のラジオミクス特徴量に臨床因子を統合したものである。ラジオミクスモデルの性能は、曲線下面積(AUC)で評価した。
結果:Ki-67 発現状態の予測では、rbf_サポートベクターマシン(SVM)モデルが他のモデルを上回った。
結果:Ki-67 発現状態の予測では、ハビタットのラジオミクス特徴量による rbf SVM モデルが他を上回り、AUC は学習コホートで 0.841、テストコホートで 0.820 だった。AUC は学習コホートで 0.841、テストコホートで 0.820 だった。統合モデルでは AUC がわずかに上がり、それぞれ 0.849 と 0.852 になった。
結論:ハビタットと腫瘍周囲のラジオミクス特徴量に臨床因子を統合したモデルは、乳がんの Ki-67 発現レベルの予測で最適な精度を示した。この複合モデルは、臨床医が乳がん患者の個別化治療計画を立てる助けになる可能性がある。
掲載誌の IF 相当:1.9(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-12 時点の値、2026-10-13 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Gong J, Zhuang Z, Liu S, Xu L, Liu H, Zhu H, et al. Moran’s index habitat and peritumoral radiomics based on digital breast tomosynthesis for predicting Ki-67 status in breast cancer. Quant Imaging Med Surg. 2026 Oct;16(10):807-7. doi:10.21037/qims-2026-1-0047.確認の範囲:抄録のみ確認