AIが解く世界の難問 · 地球・気候科学 · arXiv · 2026-10-21
ニューラルネットワーク深対流スキームの導入によるCommunity Atmosphere Modelの降水変動の改善
原題: Improved Precipitation Variability in the Community Atmosphere Model through Implementation of a Neural-Network Deep Convection Scheme

全球気候モデルにおいて深対流スキームは不確実性の主要な発生源であり、物理的一貫性と数値安定性を保ちながらデータ駆動型へ置き換えることは未解決の課題だった。そこでCommunity Atmosphere Model version 6(CAM6)のハイブリッド構成として、Zhang-McFarlane深対流スキームを全結合ディープニューラルネットワークで置き換え、放射や乱流など他の過程は変更せずに、ストーム解像の全球モデルgSAMの出力をコースグレイン化して導出した亜格子対流フラックスと傾向でネットワークを学習させた。このパラメタリゼーションはエネルギーと水分を保存しながら10年以上安定に動作し、残りのパラメタリゼーションを再調整しなくても概ね現実的な気候値を再現し、従来のZhang-McFarlaneスキームと比べて弱い降水と極端な降水のバイアスが大きく減り、熱帯陸上降水の日変化も誤った昼のピークから観測される午後遅くのピークへと改善した。