AIとがん研究 ── 2026-10-25
がんと AI に関わる新しい論文を、各誌のホームページの配信・PubMed(誌を問わない検索)・OpenAlex(Google Scholar の代わりの公開の索引)から集め、Jev(言葉の判断をする AI)が「原著研究か」「AI が中心か」「13 のテーマのどれか」「治療・治験に関わるか」を判定し、重要度の高いものから 1 日の上限まで選んだ一覧です。誌の IF では絞らず、論文ごとに掲載誌の IF 相当(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数)とその時点を示します。各論文の抄録(アブストラクト)を全文和訳して載せています(Claude による機械翻訳。原文は題のリンク先)。
がん種別に読む: がん一般(4) · 乳がん(4) · 肺がん(4) · 膵がん(0) · 前立腺がん(0) · 腺様嚢胞癌(0) · 脳腫瘍(1) · 卵巣がん(0) · 子宮体がん(1) · 胃がん(1) · 肝臓がん(4) · 腎臓がん(0) · 膀胱がん(1)
がん一般の分子生物学の進展とAI
- CNN model-based image classification for canine brain MRI abnormalities抄録(全訳)
画像診断は、人工知能(AI)アルゴリズムの臨床応用で特に有望な分野の一つである。本研究では、独自設計の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)である SepNetDense を評価した。評価したのは、イヌ脳の磁気共鳴画像(MRI)を正常と異常に見分ける性能である。目的は、診断の効率を高め、放射線科医が異常画像を見つけやすくすることである。
データは 4 大学から集めた 550 頭のイヌの画像である。画像は T1 強調(T1w)像の造影前・造影後シーケンスで、断面は横断面・矢状断面・背断面である。臨床診断が完全に確定したイヌを組み入れた。診断の確定は、病理組織検査または現行の臨床コンセンサスに基づくものとした。
患者は無作為に、訓練用(n = 444)、検証用(n = 53)、テスト用(n = 53)に分けた。各 MRI には、スライスごとに正常か異常かのラベルを付けた。モデルの訓練には、正常 205 例の画像データ(頭蓋外の病因、特発性てんかん、発作性ジスキネジアなど)を用いた。異常の画像データは 239 例(腫瘍、炎症性病変、その他の病態など)である。
テスト用データでは、実際に正常なスライスの 74% をモデルが正常と正しく予測した。実際に異常なスライスでは、73% を異常と正しく予測した。患者単位の予測は、受信者動作特性(ROC)曲線で解析した。1 頭あたりの異常スライスの割合 51% を閾値にすると、感度と特異度のバランスが最もよかった。このときの感度は 83%(95% 信頼区間 67〜91%)、特異度は 78%(95% 信頼区間 54〜91%)であった。バランス正解率は 80%(95% 信頼区間 69〜92%)であった。
共分散分析(ANCOVA)で、CNN の分類性能は生物学的・技術的・施設的な複数の要因に左右されることが分かった。効果が有意かつ大きかったのは、病変の診断名、施設、犬種の大きさである。体重の効果は有意で、大きさは中程度であった。診断名と施設の間にも、犬種の大きさと体重の間にも、効果量の大きい有意な交互作用がみられた。また、予測カテゴリーの分布には、解剖学的な軸に沿った特徴的なパターンがみられた。どの MRI シーケンスでも、中央の四分位で CNN の性能がよい傾向があった。
全体として、CNN の支援でイヌ脳 MRI 検査をトリアージ(優先度の振り分け)できることが示された。モデル性能を左右する主な要因は、診断名・施設・犬種の大きさ・体重であった。この結果は、頑健な獣医領域の AI を開発するうえで、多様なデータセットが重要であることを示している。
掲載誌の IF 相当:5.2(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-04 時点の値、2026-10-05 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Abani S, Laue M, Dickinson PJ, De Decker S, Gutierrez-Quintana R, Ghiasvand S, et al. CNN model-based image classification for canine brain MRI abnormalities. Sci Rep. 2026 Oct 23;16(1):33913. doi:10.1038/s41598-026-71470-w.確認の範囲:抄録のみ確認 - TLEABLCNN: Brain and Alzheimer’s Disease Detection Using Attention-Based Explainable Deep Learning and SMOTE Using Imbalanced Brain MRI抄録(全訳)
脳腫瘍とアルツハイマー病(AD)は、神経系の問題のなかでも特に重い二つである。どちらも、MRI で高い精度で診断できて初めて治療できる。本研究は不均衡な MRI データセットを対象とした。分類を改善するため、合成少数派オーバーサンプリング法(SMOTE)を用いた。
機械学習(ML)と深層学習(DL)の複数のモデルを用いた。RF(ランダムフォレスト)、SVM(サポートベクターマシン)、Voting Classifier(投票分類器)、CNN、VGG16、ResNet50、Inception V3 である。ほかに AlexNet と LSTM の組み合わせ、Xception も用いた。さらに新しいモデルとして、Transformer と LSTM で強化したアテンション型の説明可能な CNN(TLEABLCNN)を加えた。
TLEABLCNN は、一貫してベースラインのモデルを上回った。分類の正解率は、シナリオ A で 96.1%、シナリオ B で 97.4%、シナリオ C で 98.2% であった。マクロ平均の適合率、再現率、F1 スコアでも優れていた。
脳の異常の検出には、物体認識モデルの YOLOv5、YOLOv8、YOLOv9、YOLOv11 を用いた。平均適合率の平均(mAP)が最も高かったのは YOLOv9 で、91.5% であった。正解率が最も高かったのは YOLOv8 で、91.8% であった。
さらに、ヒートマップなどの説明可能な AI(XAI)の手法を用いた。ヒートマップで、モデルの予測に最も影響した MRI 画像の部位が分かった。これにより結果が分かりやすくなり、専門家の信頼も高まった。これらの結果から、この枠組みには説明可能な形で脳疾患を見つける強みがあるといえる。
掲載誌の IF 相当:0.0(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-07 時点の値、2026-10-08 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:[No authors listed]. TLEABLCNN: Brain and Alzheimer’s Disease Detection Using Attention-Based Explainable Deep Learning and SMOTE Using Imbalanced Brain MRI. IJDDT. 2026 Oct 22;16(76s). doi:10.25258/ijddt.16.76s.161.確認の範囲:抄録のみ確認
乳がんの治療・治験とAI
- Preoperative prediction of breast cancer tumor-infiltrating lymphocytes levels with multiphase tumoral–peritumoral DCE-MRI radiomics and conventional features抄録(全訳)
腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は、乳がんの免疫微小環境を示すバイオマーカーである。腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は乳がんの免疫微小環境のバイオマーカーで、治療効果や予後と関連する。ただし、評価は主に手術標本の病理組織検査に頼っている。本研究の目的は、TIL 量を術前に予測するモデルを作り、その性能を検証することである。多時相のダイナミック造影 MRI(DCE-MRI)による腫瘍と腫瘍周囲のラジオミクスに従来の特徴量を加え、TIL レベルを術前に予測するモデルを作成し、検証した。2 施設の後ろ向き研究で、術前に乳房 DCE-MRI を撮り、初回治療として手術を受けた 495 例を対象とした。全例が術前に乳房 DCE-MRI を受け、初回治療として手術を受けた。TIL は手術標本で評価し、あらかじめ決めた 10% のカットオフ値で分けた。この値は、乳房 MRI を用いた過去の TIL 研究で広く使われている。ラジオミクス特徴量は、DCE-MRI の 6 時相それぞれで、腫瘍と腫瘍周囲 3 mm の領域から抽出した。これに臨床情報、MRI の画像所見(semantic features)、生検から得た特徴量を組み合わせた。モデルの性能は、識別能、較正、上乗せの価値、臨床的有用性で評価した。各特徴量の寄与は SHAP(Shapley additive explanations)解析で調べた。統合モデルの受信者動作特性曲線下面積(AUC)は、訓練セットで 0.882(95% 信頼区間 0.840〜0.920)だった。内部検証セットでは 0.777(95% 信頼区間 0.672〜0.866)、外部検証セットでは 0.738(95% 信頼区間 0.637〜0.826)だった。外部検証では、統合モデルの識別能は従来モデルより有意に改善した(統合識別改善度[IDI]= 0.105、P = 0.005)。腫瘍・腫瘍周囲モデルと比べても、有意に改善した(IDI = 0.098、P = 0.001)。決定曲線解析では、評価した閾値確率の大半で統合モデルの正味の利益が大きかった。SHAP 解析では、後期相の腫瘍周囲ラジオミクス特徴量が TIL 推定の主な予測因子だった。多時相の腫瘍・腫瘍周囲 DCE-MRI ラジオミクスを従来の術前特徴量と組み合わせると、TIL 量を予測できる可能性が示された。予測性能を主に担っていたのは、後期相の腫瘍周囲特徴量である。このモデルは、術前に使えるツールとして有望である。免疫に関わるリスク層別化や、患者ごとの集学的治療計画に役立つ。
掲載誌の IF 相当:3.8(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-02 時点の値、2026-10-03 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Yang W, Chen M, Cui Y, Xu W, Tian W, Jiang Y, et al. Preoperative prediction of breast cancer tumor-infiltrating lymphocytes levels with multiphase tumoral–peritumoral DCE-MRI radiomics and conventional features. BMC Med Imaging. 2026 Oct 23 [Epub ahead of print]. doi:10.1186/s12880-026-02930-y.確認の範囲:抄録のみ確認 - Diagnostic accuracy of ultrasound-based imaging modalities for assessing residual axillary lymph node disease after neoadjuvant chemotherapy in patients with breast cancer: a systematic review and meta-analysis抄録(全訳)
背景:術前化学療法(NAC)後に残る腋窩リンパ節(ALN)病変を正確に見分けることは、治療計画に欠かせない。手術の縮小を検討するうえでも、この見分けは必要である。本研究では、NAC 後の腋窩の再病期診断について、4 種類の方法の診断性能を評価した。従来の超音波検査(US)、シアウェーブエラストグラフィ(SWE)、人工知能(AI)/ラジオミクス、超音波ベースの複合モデルについて、NAC 後の腋窩再病期診断での診断性能を評価した。
方法:PubMed、Embase、Cochrane Library、Web of Science を、各データベースの開始時から 2025 年 12 月まで検索した。参照基準は腋窩手術後の病理組織診断とした。陽性の対象状態は、全研究で腋窩リンパ節病変の遺残(ypN+)と統一して定義した。各研究の 2×2 表も、この向きにそろえた。バイアスのリスクと適用可能性は、診断精度研究の質評価ツール QUADAS-2 で評価した。独立した研究が十分にあるモダリティ群には、二変量ランダム効果モデルと階層的要約 ROC(HSROC)曲線を用いた。あわせて、階層的要約受信者動作特性(HSROC)曲線も用いた。陽性尤度比(PLR)と陰性尤度比(NLR)は、ランダム効果モデルで統合した。コホートが重複している可能性は、感度分析で調べた。研究計画書は PROSPERO(International Prospective Register of Systematic Reviews、登録番号 CRD420251271199)に登録した。
結果:システマティックレビューには計 14 論文を含めた。系統的レビューには 14 論文を含め、うち 10 論文の 12 の検査単位のデータセットを量的統合に用いた。従来の US(6 研究)では、統合感度が 0.55(95% 信頼区間 0.36〜0.73)、統合特異度が 0.79(95% 信頼区間 0.73〜0.84)だった。HSROC 曲線下面積(AUC)は 0.78 だった。統合 PLR は 2.47(95% 信頼区間 1.42〜4.28)、統合 NLR は 0.54(95% 信頼区間 0.30〜0.95)だった。AI/ラジオミクスモデル(3 研究)では、統合感度が 0.93(95% 信頼区間 0.80〜0.98)、特異度が 0.82(95% 信頼区間 0.60〜0.94)、AUC が 0.94 だった。ただし、尤度比の信頼区間は広かった。二変量モデルの共分散の推定値も境界値に達した。SWE のエビデンスは、重複の可能性がある 2 報に限られた。複数モダリティの複合モデルで、向きをそろえた 2×2 表が完全にそろっていたのは 1 件だけだった。検査前確率を 40% とした場合、従来の US が陰性なら、遺残リンパ節病変の検査後確率は約 26% に下がった。
結論:従来の US だけでは、NAC 後に腋窩リンパ節病変が残っていないとは確実に言えない。AI/ラジオミクスは有望な診断性能を示した。しかし、その根拠は少なく、研究間のばらつきが大きく、推定の精度も低い。現時点のデータでは、モダリティの順位は確定できない。現時点のデータでは、画像検査だけを根拠に腋窩手術を省くことも支持されない。前向きの多施設外部検証が必要である。
掲載誌の IF 相当:1.9(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-12 時点の値、2026-10-13 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Liu T, He Y, Yuan X, Wang J, Liu Y, Cao C, et al. Diagnostic accuracy of ultrasound-based imaging modalities for assessing residual axillary lymph node disease after neoadjuvant chemotherapy in patients with breast cancer: a systematic review and meta-analysis. Quant Imaging Med Surg. 2026 Nov;16(11):868-8. doi:10.21037/qims-2026-1427.確認の範囲:抄録のみ確認
肺がんの治療・治験とAI
- Prognostic prediction of pulmonary neuroendocrine carcinoma using a transformer-based artificial intelligence model: a two-center retrospective cohort study抄録(全訳)
背景:肺神経内分泌がん(pNEC)はまれな悪性腫瘍の一群で、性質の幅が広い。低悪性度のカルチノイドから、高悪性度の小細胞肺がん(SCLC)や大細胞神経内分泌がん(LCNEC)までを含む。これらの腫瘍の予後を予測する手段は少ない。外部コホートで検証されたものもほとんどない。
目的:pNEC の予後を予測する Transformer ベースのモデルを開発し、独立した外部コホートで検証することを目指した。生存の推定を改善し、個別の治療判断を支えることを目的とする。
方法:2 施設の後ろ向きコホート研究である。対象は、手術で切除した pNEC 患者 823 例(2001〜2023 年)とした。モデルは施設 1 のデータ(n=374)で開発した。Center 1 の 374 例は、無作為に 8:2 で訓練セットと内部テストセットに分けた。外部検証には、独立した施設 2 のコホート(n=449)を用いた。 比べたアルゴリズムは 3 つである。比較したのは、ロジスティック回帰(LR)、決定木(DT)、Transformer ベースの表形式基盤モデル TabPFN の 3 手法である。全生存期間(OS)と無病生存期間(DFS)を、1 年・3 年・5 年の各時点で推定した。評価には、受信者操作特性(ROC)解析、較正解析、決定曲線解析を用いた。解釈のため、SHapley Additive exPlanations(SHAP)解析も行った。
結果:TabPFN は、両テストセットのほとんどの課題で曲線下面積(AUC)が最も高かった。ただし、課題によっては例外があった。 内部テストセットでは、1 年 OS はロジスティック回帰が最もよかった(AUC 0.885)。残りの課題では TabPFN が最もよかった。内部テストでは、残りの課題で TabPFN が最良だった(3 年 OS 0.880、DFS 全体 0.810、1 年 DFS 0.892 など)。 外部テストでも、1 年・3 年 OS と、DFS 全体・1 年 DFS・3 年 DFS で TabPFN が最良だった(0.747〜0.802)。一方、5 年の OS と DFS はロジスティック回帰が最もよかった。外部データでの較正は、あまり良好ではなかった。 予後を予測する主な因子は、病期、病理組織亜型、年齢であった。TabPFN は低悪性度の亜型でより正確だった。SHAP 解析で各特徴量の寄与を数値で示し、モデルを解釈できるようにした。 結論従来法に対する利点は、課題ごとに異なった。独立した別施設のコホートでも、モデルが適用できることが確かめられた。広く臨床で使う前に、多施設での前向き検証と較正の改善が必要である。
掲載誌の IF 相当:2.7(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-02 時点の値、2026-10-03 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Liu L, Liang L, Wang D, Zhang J, Zhao K, Guo C, et al. Prognostic prediction of pulmonary neuroendocrine carcinoma using a transformer-based artificial intelligence model: a two-center retrospective cohort study. Front Oncol. 2026 Oct 23;16:1948262. doi:10.3389/fonc.2026.1948262.確認の範囲:抄録のみ確認 - A DualDrop-Gated Transformer model for predicting bone metastasis in Asian patients with non-small cell lung cancer: a real-world study with external validation抄録(全訳)
背景:骨転移は非小細胞肺がん(NSCLC)によくみられ、臨床上重要な合併症である。骨転移は、生存の不良とも関連している。陽電子放出断層撮影・コンピュータ断層撮影(PET-CT)を使えば、骨格全体を評価できる。しかし費用と被曝のため、日常的には使いにくいことがある。 日常的に得られる臨床情報と胸部 CT 関連の情報に基づく手軽な方法が、役立つ可能性がある。それにより、骨転移リスクが高く、追加の骨画像検査が有益な患者を見つけやすくなる可能性がある。本研究の目的は、NSCLC 患者の骨転移を予測する有効なモデルを開発することである。
方法:訓練セットには、Surveillance, Epidemiology, and End Results(SEER)データベース(2000〜2021 年)のアジア人 NSCLC 患者 17,646 例を用いた。検証には、上海胸科医院の NSCLC 患者 308 例(2022〜2023 年)からなる独立した外部コホートを用いた。 変数の選択には、単変量・多変量のロジスティック回帰(LR)解析と共線性の解析を用いた。新しい DualDrop-Gated Transformer(DGT)モデルを開発した。新たに作った DualDrop-Gated Transformer(DGT)モデルを、LR、extreme gradient boosting(XGBoost)、LightGBM、TabTransformer、FTTransformer と比べた。性能は、受信者動作特性(ROC)曲線、較正曲線、決定曲線で評価した。
結果:DGT モデルの曲線下面積(AUC)は、訓練セットで 0.947、内部テストセットで 0.936 であった。外部検証コホートでは AUC が 0.879 で、感度(0.856)と特異度(0.934)の釣り合いもとれていた。ほかのモデルよりも有意に優れていた(P < 0.01)。 アブレーション実験では、ゲート機構とドロップアウトがモデルの性能に大きく寄与していた。DGT モデルに基づくノモグラムも作成した。このノモグラムの較正は妥当であった。決定曲線解析(DCA)では、臨床での有用性が良好であった。
結論:NSCLC 患者の骨転移を予測する新しい DGT モデルを開発し、検証した。このモデルは 6 つの予測因子を使う。このモデルは、汎化性と解釈性の高い深層学習の枠組みに基づく。肺がん患者の早期スクリーニング、意思決定、個別化した管理に応用できる可能性がある。
掲載誌の IF 相当:1.9(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-12 時点の値、2026-10-13 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Wang X, Yu H, Shen Y, Qian Q, Gao X, Xie Z, et al. A DualDrop-Gated Transformer model for predicting bone metastasis in Asian patients with non-small cell lung cancer: a real-world study with external validation. Quant Imaging Med Surg. 2026 Nov;16(11):863-3. doi:10.21037/qims-2026-0574.確認の範囲:抄録のみ確認
膵がんの治療・治験とAI
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前立腺がんの治療・治験とAI
この号では、新しい該当論文はありませんでした。
腺様嚢胞癌の治療・治験とAI
この号では、新しい該当論文はありませんでした。
脳腫瘍の治療・治験とAI
- Exploring supervised and unsupervised methods for brain tumor segmentation in MRI images抄録(全訳)
MRI 画像から脳腫瘍を正確に切り出すこと(セグメンテーション)は、診断・治療計画・予後の判定に欠かせない。本研究では、考え方が根本的に異なる二つの手法を比べた。一つは教師あり深層学習モデル(2D U-Net)、もう一つは教師なしクラスタリング手法(K-means)である。異なる MRI(磁気共鳴画像)シーケンス(FLAIR と T1-Gd)で学習させた 2D U-Net の複数のバリアントを評価した。モダリティをまたいで適応させたファインチューニング済みモデルも評価した。これらを、両モダリティにそれぞれ個別に適用した K-means クラスタリングと比較した。
掲載誌の IF 相当:2.4(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-23 時点の値、2026-10-24 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:1. Horia Hulubei National Institute for R&D in Physics and Nuclear Engineering, RO-077125, Măgurele-Bucharest, Romania 2. University of Bucharest, Faculty of Physics, RO-077125 Măgurele-Bucharest, Romania, BADEA RA, ORIAN AȘ, 1. Horia Hulubei National Institute for R&D in Physics and Nuclear Engineering, RO-077125, Măgurele-Bucharest, Romania 2. University of Bucharest, Faculty of Physics, RO-077125 Măgurele-Bucharest, Romania, VASILIU AA, University of Bucharest, Faculty of Physics, RO-077125 Măgurele-Bucharest, Romania, et al. Exploring supervised and unsupervised methods for brain tumor segmentation in MRI images. Rom Rep Phys. 2026 Dec 15;78(4):606-6. doi:10.59277/romrepphys.2026.78.606.確認の範囲:抄録のみ確認
卵巣がんの治療・治験とAI
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子宮体がんの治療・治験とAI
- Multiparametric MRI-based radiomics combined with deep learning for preoperative risk stratification of endometrial carcinoma抄録(全訳)
目的これらのモデルは、マルチパラメトリック MRI のラジオミクス特徴量と 2.5D 深層学習特徴量に基づく。
方法:後ろ向き研究で、病理学的に EC と確定した患者 246 例を対象とした。術前の臨床データと画像データを集めた。臨床データ、T2 強調画像(T2WI)、造影 T1 強調画像(CE-T1WI)を収集した。T2WI、CE-T1WI、両者の組み合わせのそれぞれに基づき、ラジオミクスモデルと深層学習モデルを構築した。続いて、マルチパラメトリックのラジオミクス特徴量、深層学習特徴量、臨床パラメータを統合したモデルを構築した。モデルの性能と臨床的な有用性は、受信者動作特性曲線下面積(AUC)、較正曲線、決定曲線分析(DCA)で評価した。モデル同士の比較には DeLong 検定を使った。モデルの判断根拠を読み取りやすくするため、Gradient-weighted Class Activation Mapping(Grad-CAM)を用いた。
結果:単変量・多変量ロジスティック回帰分析で、独立した予測因子として 4 項目が特定された。腫瘍の最大径、MR-DMI、BMI(体格指数)、ER(エストロゲン受容体)の状態である。ラジオミクス、深層学習、臨床、統合の各モデルを比べた。ラジオミクスと深層学習のいずれでも、マルチパラメトリック MRI モデルは単一シーケンスモデルより性能が高かった。検証セットで予測性能が最も高かったのは統合モデルである。AUC 0.891、正確度 0.86、感度 0.909、特異度 0.765、F1 スコア 0.896 だった。DeLong 検定では、学習セットで統合モデルの予測性能が他のすべてのモデルより高く、差は統計的に有意だった(P < 0.05)。検証セットでも、統合モデルは臨床モデルと T2+CET1-Rad モデルに比べて統計的に有意に改善していた(P < 0.05)。決定曲線分析では、統合モデルの臨床的な正味の利益が最も大きかった。
結論:マルチパラメトリック MRI のラジオミクスと 2.5D 深層学習を組み合わせると、EC のリスク層別化で良好な予測性能が得られた。この手法は、非侵襲的なツールとして有用である可能性が示唆される。また、臨床現場で EC 患者の個別化治療計画と予後評価を支える補助的手法として有望である。
掲載誌の IF 相当:2.7(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-02 時点の値、2026-10-03 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Ouyang Y, Lin M, Cao Y, He N, Zhong X, Wu Y. Multiparametric MRI-based radiomics combined with deep learning for preoperative risk stratification of endometrial carcinoma. Front Oncol. 2026 Oct 22;16:1942153. doi:10.3389/fonc.2026.1942153.確認の範囲:抄録のみ確認
胃がんの治療・治験とAI
- Multimodal Transformer-Based Preoperative Risk Assessment of Lymph Node Metastasis in Early Gastric Cancer Using Whole Slide Images of Endoscopic Biopsies抄録(全訳)
早期胃がん(EGC)では、内視鏡治療と外科治療のどちらを選ぶかを決めるうえで、リンパ節転移(LNM)を術前に正確に評価することが重要である。計算病理学の研究の多くは、根治的胃切除のあとに得た切除標本を使っている。このため、術前の判断に活かすには本来的に限界がある。本研究では、術前の内視鏡生検の全スライド画像(WSI)から LNM リスクを推定するマルチモーダル人工知能(AI)の枠組みを作った。狙いは、手術前に臨床医が治療戦略を最適化するのを支援し、患者の不要な手術リスクを減らすことである。
開発したのは Transformer に基づくマルチモーダルモデルである。このモデルは、臨床情報で誘導する共注意(co-attention)機構により、病理特徴量と臨床変数を融合する。断片的な生検標本には、もともと得られる情報が乏しいという問題がある。これを補うため、手術組織の WSI から粘膜と粘膜下層の領域を切り出し、疑似生検として使った。さらにカリキュラム学習(CL)を取り入れ、理想的な疑似生検から実際の生検標本へとモデルを移行させた。
データセットは、手術組織の WSI 1,099 枚と内視鏡生検の WSI 189 枚からなる。解析の結果、曲線下面積(AUC)は手術組織の WSI で 0.759、術前の内視鏡生検の WSI で 0.727 であった。内視鏡生検の WSI 向けのマルチモーダル AI 枠組みで、T1 の EGC の LNM リスクを術前に評価できる実現可能性が示された。この枠組みは、研究段階の臨床意思決定支援ツールとして、臨床医の術前リスク層別化を支援する有望な可能性をもつ。これは、今後の外科的管理の最適化に向けた予備的な一歩となる。
掲載誌の IF 相当:2.8(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-24 時点の値、2026-10-25 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Niu X, Wang S, Yu J, Tian M, Tang Z. Multimodal Transformer-Based Preoperative Risk Assessment of Lymph Node Metastasis in Early Gastric Cancer Using Whole Slide Images of Endoscopic Biopsies. Ann Biomed Eng. 2026 Oct 22 [Epub ahead of print]. doi:10.1007/s10439-026-04380-7.確認の範囲:抄録のみ確認
肝臓がんの治療・治験とAI
- Dynamic contrast-enhanced MRI deep learning model combined with clinical model for noninvasive differentiation of hepatocellular carcinoma from mass-forming intrahepatic cholangiocarcinoma抄録(全訳)
背景と目的 本研究の目的は、肝細胞がん(HCC)と腫瘤形成型肝内胆管がん(MF-ICC)を、術前に非侵襲的に見分ける枠組みを作ることである。この枠組みでは、ダイナミック造影 MRI(DCE-MRI)に基づくマルチチャネル深層学習と臨床モデルを組み合わせる。
方法:内部開発コホートは、手術で診断が確定した患者 334 例(HCC 231 例、MF-ICC 103 例)である。これを患者単位で学習コホート(n = 233)と内部検証コホート(n = 101)に分けた。独立した外部検証コホートは 50 例(HCC 40 例、MF-ICC 10 例)である。動脈相、門脈相、遅延相の画像ごとに二次元深層学習モデルを個別に構築し、それらを融合したモデル(2D モデル)も作成した。さらに、三相の画像をチャネル方向に重ねて直接入力するマルチチャネル深層学習モデルを作った。また、多変量解析で特定した独立予測因子から臨床モデルを作った。最後に、この臨床モデルを最も性能の高い深層学習モデルと統合した。各モデルの性能を評価し、比較した。
結果:三相の画像をマルチチャネル入力として直接与えた深層学習モデルは、単一相のモデルとそれに対応する融合モデルのいずれよりも識別能が高かった(内部検証コホートで曲線下面積[AUC]= 0.814)。HCC と MF-ICC の鑑別で最も性能が高かったのは、2D+マルチチャネル+臨床の総合モデルである。内部検証コホートの AUC は 0.887(95% 信頼区間 0.819〜0.954)だった。外部検証コホートでもよく汎化した(AUC = 0.908、95% 信頼区間 0.811〜1.000)。ただし、多重比較の補正後は、モデル間で AUC に有意な差はなかった。
結論:臨床予測因子と DCE-MRI の多相深層学習特徴量を統合した融合モデルは、HCC と MF-ICC を術前に見分ける有用な手段となる可能性がある。
掲載誌の IF 相当:2.7(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-02 時点の値、2026-10-03 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Zhang H, Guo L, Jia F, Liu W, Zhang M, Li F, et al. Dynamic contrast-enhanced MRI deep learning model combined with clinical model for noninvasive differentiation of hepatocellular carcinoma from mass-forming intrahepatic cholangiocarcinoma. Front Oncol. 2026 Oct 23;16:1936989. doi:10.3389/fonc.2026.1936989.確認の範囲:抄録のみ確認 - Supplemental Material for: A radio-transcriptome signature for nodule-level prediction of response to atezolizumab plus bevacizumab in hepatocellular carcinoma抄録(全訳)
はじめに:アテゾリズマブ+ベバシズマブ(AB)療法の効果は、同じ患者でも肝細胞がん(HCC)の結節ごとに異なることがある。本研究の目的は、AB療法の効果を結節ごとに予測する非侵襲的なラジオミクス・シグネチャー(ABRad)を導き、外部検証することである。ABRad は、AB療法の効果を予測する遺伝子発現(トランスクリプトーム)シグネチャー(ABS)を、非侵襲的な画像指標に置き換えたものである。
方法:著者らはまず、IMbrave150 試験の治療前 HCC 検体 209 件で ABS を導いた。続いて GO30140 試験の 44 件で検証した。次に、外科切除した HCC の患者 59 人で、機械学習により ABS を ABRad に置き換えた。59 人には、全ゲノム規模のトランスクリプトームと切除前のコンピュータ断層撮影(CT)画像が、対でそろっていた。最後に、AB療法を受けた患者 55 人の HCC 結節 178 個で ABRad を外部検証した。
結果:148 遺伝子からなる ABS は、臨床試験コホートで治療効果と無増悪生存期間(PFS)を予測した。最終的な ABRad モデルはランダムフォレストで作った。このモデルでは造影の特徴量に大きな重みが置かれていた。外部検証コホートでは、ABRad は治療効果の程度と有意な正の関連を示した(P < 0.001)。外部検証で、完全奏効(CR)、客観的奏効(OR)、病勢制御(DC)を予測する受信者動作特性曲線下面積(AUC)は、順に 0.71(95% 信頼区間[CI]0.61–0.80)、0.65(0.56–0.73)、0.69(0.59–0.78)であった。完全奏効(CR)の予測で 0.71(95% 信頼区間 0.61〜0.80)、客観的奏効(OR)の予測で 0.65(95% 信頼区間 0.56〜0.73)であった。病勢制御(DC)の予測では 0.69(95% 信頼区間 0.59〜0.78)であった。結節ごとの ABRad は治療効果と独立に関連し、調整後オッズ比は CR で 3.05(95% CI 1.23–7.57)、OR で 2.24(1.06–4.77)、DC で 2.79(1.07–7.29)であった。調整オッズ比は CR で 3.05(95% 信頼区間 1.23〜7.57)、OR で 2.24(95% 信頼区間 1.06〜4.77)であった。DC では 2.79(95% 信頼区間 1.07〜7.29)であった。患者ごとの ABRad は、PFS の延長と有意に関連していた(P = 0.005)。
結論:ABRad により、HCC に対する AB療法の効果を結節ごとに予測できた。
掲載誌の IF:不明(照合できず)書誌:[No authors listed]. Supplemental Material for: A radio-transcriptome signature for nodule-level prediction of response to atezolizumab plus bevacizumab in hepatocellular carcinoma. Figshare. [Epub ahead of print]. doi:10.6084/m9.figshare.34754340.確認の範囲:抄録のみ確認
腎臓がんの治療・治験とAI
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膀胱がんの治療・治験とAI
- An interpretable contrast-enhanced CT-based cross-attention transformer model for predicting progression-free survival in muscle-invasive bladder cancer: a multicenter study抄録(全訳)
筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)の患者は、根治的膀胱全摘除術(RC)を受けても、通常は予後が悪い。この問題に対処するため、術前のコンピュータ断層撮影(CT)画像を用いる深層学習(DL)モデルを作り、評価した。術前の CT 画像を用いる深層学習(DL)モデルで、筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)患者を術後の病勢進行リスクで層別化する。4 施設のいずれかで RC を受けた MIBC 患者のデータを後ろ向きに解析した。4 施設で根治的膀胱全摘除術を受けた MIBC 患者のデータを後ろ向きに解析し、訓練コホートと検証コホートに割り付けた。術前の CT 画像から術後の進行リスクを予測する、2 チャネルの情報融合 DL モデルを開発した。次に、臨床的特徴と DL スコアを組み合わせ、DL ベースの臨床シグネチャーを作った。DL モデルの予測能は、一致指数(C-index)と曲線下面積(AUC)で評価した。予測能は一致指数(C-index)と AUC で評価し、DL ベースの臨床シグネチャー、臨床モデル、Ki67 モデルと比較した。MIBC 患者 427 人の後ろ向きコホートで、DL スコアは検証コホートでの病勢進行を良好に予測した(C-index 0.774、AUC 0.785)。検証コホートでの予測性能は、比較モデルよりおおむね高かった。最適な閾値で、患者を高リスク群と低リスク群の二つに分けた。両群では進行の累積発生率に差がみられた。病勢進行の累積発生率は高リスク群と低リスク群で異なり、モデルが進行リスクで患者を層別化できることを支持した。術前の CT 画像を DL の枠組みで用いることで、MIBC 患者の無増悪生存期間(PFS)を予測してリスクで層別化でき、術後の個別化したサーベイランスにも価値がありうる。術後の経過観察を個別化するうえで役立つ可能性がある。
掲載誌の IF 相当:2.6(OpenAlex の直近 2 年の平均被引用数・2026-10-21 時点の値、2026-10-22 に取得。正式な IF(Clarivate)ではない)書誌:Liu Y, Xu Z, Xia J, Guo L, Hou W, Qu B, et al. An interpretable contrast-enhanced CT-based cross-attention transformer model for predicting progression-free survival in muscle-invasive bladder cancer: a multicenter study. Abdom Radiol. 2026 Oct 22 [Epub ahead of print]. doi:10.1007/s00261-026-05837-y.確認の範囲:抄録のみ確認