世界の広告規制 / 比較広告
比較広告
10 の法域を、この論点だけで並べたもの。
製品同士の比較広告は自社製品の範囲内で対照製品の名称を明示する場合に限られ、他社製品との比較広告は明示的か暗示的かを問わず行ってはならない。
広告が、ある医薬品が特定の点において他の医薬品より安全又は有効であると表示若しくは示唆する比較を含み、その点が substantial evidence 又は substantial clinical experience によって実証されていない場合、その広告は虚偽・公正なバランスを欠く・誤導的なものとされる。
治療上の比較表示は、比較する薬剤に共通の承認適応があり、同一の使用条件での比較であり、各製品の承認内容と矛盾せず、臨床的に意味があり、確定的な証拠に基づき、比較対象を明示しなければならない。
一般向けの医薬品広告には、当該医薬品を服用した効果が他の治療若しくは医薬品の効果より優れている又はこれと同等であると示唆する内容を含めてはならず(指令2001/83/EC 第90条(b))、すべての広告は製品概要に適合し誤導的であってはならない(第87条第2項・第3項)。これに加え、誤認惹起広告及び比較広告に関する指令2006/114/EC の本文を今回取得して確認した。同指令第1条はその目的を、事業者を誤認惹起広告から保護し、比較広告が許される条件を定めることとする(すなわち保護の名宛人は事業者である)。第2条(c)は「比較広告」を、明示的に又は黙示に競争者又は競争者の提供する商品・役務を特定する広告と定義する。第4条は、比較広告が比較に関する限り許されるのは次のすべてを満たす場合とする: (a)第2条(b)・第3条・第8条第1項及び指令2005/29/EC 第6条・第7条の意味で誤導的でないこと、(b)同一の需要を満たし又は同一の目的に向けられた商品・役務を比較すること、(c)価格を含み得る一以上の重要・関連・検証可能かつ代表的な特徴を客観的に比較すること、(d)競争者の商標・商号・その他の識別標識・商品・役務・活動・状況を信用毀損又は中傷しないこと、(e)原産地表示のある産品については同一の表示を有する産品に関するものであること、(f)競争者の商標・商号等又は競争品の原産地表示の名声を不当に利用しないこと、(g)保護された商標・商号を付した商品・役務の模倣品・複製品として提示しないこと、(h)事業者間、広告主と競争者の間、又は広告主と競争者の商標・商号・識別標識・商品・役務の間に混同を生じさせないこと。第7条は加盟国に対し、裁判所又は行政当局が広告主に事実主張の正確性の証拠の提出を求め(比較広告の場合は短期間での提出を求め)、提出がないか不十分な場合に当該事実主張を不正確とみなす権限を与えるよう求める。
一般向け広告では、他の製品名を挙げた比較表示(例「XXXより速く効く」)は禁止されるが、証拠に裏付けられたカテゴリー比較(例「標準的な錠剤より速く効く」)は妨げられない。
医療・医薬品・医療機器の広告は、他の医薬品や医療機器の効能・安全性との比較、または他の医療機関との比較を含んではならない。
治療用物品の広告は、他の治療用物品、その種類、または治療サービスとの比較のうち、比較対象が有害または無効であると示唆するものを含んではならない。
医薬品の広告においては、事実であるか否かを問わず他の製品を誹謗し、または誹謗するものと疑われる広告をしてはならず、効能・効果の広告で「これを確実に保証する」といった内容や「最高」「最上」などの絶対的表現を用いた広告をしてはならない(医薬部外品については、競争商品に関する比較表示は事実どおりに行い、排他性を帯びた絶対的表現を用いてはならない)。
他の医薬品との比較に関する記載は、科学的に正確であり、かつ第5条第5項の要件を満たす同等の臨床試験またはデータ収集に基づく場合にのみ許され、ヒト用医薬品についてin vitroまたは動物実験に基づく試験を比較に用いる場合はその旨を明示しなければならない。